脇汗はなぜかくのか?人間の体に必要な機能なの?
他の部位はさほど汗をかかないのにも関わらず、脇だけやたらと汗をかくという方もいるでしょう。脇の下にはたくさんの汗腺が集中しています。そのため身体の他の場所と比べると汗をかきやすい傾向にあります。
Tシャツに脇染みをつくらないためにも、脇汗のメカニズム・特徴をチェックしておきましょう。
脇汗はなぜかくのか
そもそも脇汗はなぜかくのでしょうか。
確かに汗をかくのは人間が体温調節をしている証拠ですが、脇の下の体温調節がそれほど人間の身体にとって重要というわけではありません。汗をかく理由は体温調節だけでなく他にもさまざまな原因が考えられます。
たとえば精神的にストレスを感じた時に脇汗をかきやすくなるのは一種の防衛本能が働いているからだとされています。
人前で何かをするなどの緊張状態にあるときは、脇汗だけでなく手汗など身体のいたるところの汗腺が開きます。
それは人間の身体が活動するときに働くとされる交感神経の作用です。人間の身体は自律神経系の働きによって、活動と休息を交互に使い分けています。交感神経がしっかりと働くことによって人間の身体は活動的になり、その結果として汗腺の活動もより活発になってしまうというわけです。
もし精神的にストレスを感じた時に脇汗をかきやすいというのであれば、とにかく心を落ち着かせるということが肝心です。また汗をかいてしまうのではないかという不安も汗をかきやすくなる原因になるので、精神的にリラックスすることを心掛けると良いでしょう。
脇汗はホルモンバランスの乱れも原因
脇汗はホルモンバランスの乱れも原因になることがあります。
脇汗は精神的な要因などさまざまな理由が考えられますが、そうはいっても基本的には暑い時に汗はかくものです。しかしホルモンバランスが乱れると、寒いのに汗をかいてしまうなど、気温などと関係なく脇汗をかいてしまうということがあります。
これは多くが更年期障害の影響であり、更年期によってホルモンバランスが乱れることで発生してしまう症状のひとつです。
更年期障害による脇汗の特徴としては、前述の通り気温と関係なく汗をかいてしまうとか、顔や首、胸のあたりなど特に上半身を中心に大量の汗をかいてしまうなどがあります。また手足は冷たいということも特徴のひとつです。
更年期障害に限らず、ホルモンバランスが乱れると脇汗をかきやすくなりますが、生活習慣や食生活などが乱れているとホルモンバランスもそれに比例して乱れやすくなります。
脇汗のかきすぎを防止するためには、日々の生活習慣を見直してホルモンバランスを整えることも大切なことです。
冷えや運動不足が脇汗の原因に
たとえば一日中クーラーのきいた部屋にずっといるとか、運動をせずにずっと家の中にいるなどすると、もしかすると脇汗をかきやすい体質になってしまうかもしれません。
汗は体温調節のためにかくものですが、空調の効いた部屋に居つづけたり、運動をしなかったりすると汗によって体温調節をする必要がありません。
すると汗を出す機能が衰えてしまい、ちょっと気温が変化しただけで大量に汗をかいてしまったり、脇の下など身体の特定の部位だけの汗腺が異常に活発になってしまったりなど、汗に関するさまざまな弊害を引き起こしてしまうことがあるのです。
また、汗をとどめようとして身体を冷やし過ぎることも汗の過剰分泌を招いてしまいます。
体が冷えれば汗が引くと思われがちですが、冷やし過ぎると身体の防衛本能が働いて、むしろ汗をたくさん出そうするのです。
そのため脇汗を抑えるためには、夏場でも空調の効き過ぎた部屋にずっといるのではなく、適度に外へ出て身体を動かしたり運動をしたりすることが肝心なのです。