重度のわきがの場合や、わきがを徹底的に治したい場合、手術を受けるという方法があります。
わきがの原因となるアポクリン腺を除去することで、デオトラントをする面倒から開放されたり、着る服を選ばなくて良くなったりと様々なメリットがあります。
しかし、未成年の場合、手術を受けるのは成人してからの方が良いでしょう。ここでは、その理由について注目してみました。
わきがになるのは何歳くらいから?
わきがになるかどうかは、遺伝子によって決まることが分かっています。
そのため両親共にわきがの場合や、どちらか片方の親がわきがである場合は、産まれた子供にもわきがの可能性が考えられます。
では、実際にわきがだと気づくのは何歳頃からでしょうか。
一般的に思春期になるあたり、中学生から高校生にかけて臭いに気付き始めるケースが多いようです。
これは、アポクリン腺が第二次成長期に活動を始めることに関係していると言えるでしょう。しかし、早い場合は小学校の低学年で臭いに気づくこともあるようで、原因は食生活の欧米化等、環境の変化と考えられています。
臭いがすることで他の子と上手くコミュニケーションが取れない等、子供が自信を失う結果に繋がることもあるため、本人から悩みを相談されたり、家族が臭いに気づいたりといった場合はしっかり対処してあげる必要があります。
わきがのレベルにもよりますが、お風呂できちんと体を洗う、デオドラント剤を利用する等の方法があるでしょう。
未成年がわきが手術をしない方が良い訳とは?
わきがの手術と言ってもその方法は様々で、腋を切開しアポクリン腺を1つ1つ切除していく「剪除法」や、腋の下に小さな穴をあけアポクリン腺をかき出し吸引する「皮下組織吸引法」、超音波でアポクリン腺を破壊し吸引する「超音波吸引法」、専用の器具を使いアポクリン腺を皮下組織ごと削り取る「皮下組織削除法」等があります。
手術は皮膚科や美容クリニックで受けることができ、どれもメリットやデメリットがあるため人によって選択する手術方法は異なります。
では、未成年でもわきが手術を受けることはできるのでしょうか。
結論から言うと手術を受けることは可能で、実際に小学生のわきが手術を行っている医院もあるようです。しかし、未成年の手術を断っている医院も珍しくはありません。その理由は再発のしやすさにあります。
未成年の場合はまだ体が成長段階であり、アポクリン腺も活動を始めたばかりです。そのため一旦は原因となるアポクリン腺を除去したとしても、また別のアポクリン腺が活動を始める可能性が充分にあるでしょう。
また手術には体力的な負担がかかりますし、痛みや我慢といった精神的な負担もかかります。
そのため手術を受けるのは成長期が終わる時期、アポクリン腺のほとんどが活動を始めて精神定期にも落ち着いてくる20歳以降が適していると言っても過言ではないようです。
未成年のわきが対処方法とは
再発の可能性が高い未成年の場合、手術以外でわきがの対処を行っているケースが多いようです。
軽度や中度のわきがであれば、小まめにシャワーを浴びることや、市販のデオトラントグッズを使うことで臭いを抑えることも可能でしょう。
汗をきれいに拭きとってくれるシートや、どこでも手軽に使いやすいスプレーやスティックタイプの制汗剤が人気のようです。
最近は無添加やオーガニック素材等のデオトラント製品も販売されているので、子供にも安心して使えることでしょう。
また腋毛が生えるとより雑菌が繁殖しやすくなるため、毛の処理をしっかりすることも大事です。
しかし重度のわきがの場合、市販のデオトラント剤では臭いを抑えにくいかもしれません。
どうしても自分達で解決できない場合は医師に相談をしてみるのも良いでしょう。医師によってはマイクロ波を使ってアポクリン腺を破壊する等、手術以外の方法で対処をしてくれるケースがあるようです。